冬の定番料理のシチューは、16世紀から17世紀頃のフランスにて誕生した料理です。
日本にいつ頃伝わったのは定かではありませんが、1871年には既に東京都の洋食屋「南海亭」にて「シチウ」という品書きがあり、明治時代以前から食べられていたのではないかと言われています。
シチューが家庭料理として日本に普及したのは太平洋戦争が終結した後のことで、それまでは、旧帝国海軍・軍艦の献立として提供されていました。
現在、シチューは冬の定番メニューとして日本各地で食べられていますが、日本では古くから汁物といえば、ご飯のお供というイメージを持っているため、鍋で作られるシチューをご飯にかけて食べるのが主流となっています。そのため、クリームシチューはご飯にかけて食べる専用に考案された日本料理のため、ご飯との相性が抜群です。
しかし、シチューには昔からご飯にかける派とかけない派で激しい論争が巻き起こっており、未だ収拾がついておりません。そこで、今回はシチューをご飯にかける派とかけない派の長きに渡る論争に決着が付くのかをご紹介したいと思います。
ご飯にシチューをかける派VSかけない派
アサリシチューをご飯にぶっかけた、旨そうだ / wandering.dj
2015年6月3日に放送されたテレビ朝日系列の人気バラエティ番組「マツコ&有吉の怒り新党」にて、シチューをご飯にかけるのはいかがなものかという話となり、インターネット上で反発の声が挙がりました。
なぜ、このような話になったかと言いますと、番組内に1通の悩みが送られてきたことが原因です。それは、結婚して3年の女性が旦那のある癖が許せないという内容でした。その許せないことというのが、シチューをご飯にかけることでした。
マツコと有吉、そして夏目三久アナウンサーの3名は「かけるのはおかしい」と批判し、かける派の方々から猛反発を受けたのです。
実際、シチューをご飯にかける割合は28%ほどしかおらず、かけない派が圧倒的に多い結果となっておりますが、4名に1人はシチューをご飯にかける方が居るのも事実です。
では、かける派とかけない派の意見をまとめてみましたので、ご紹介します。
かける派とかけない派の意見
シチュー旨し / k14
かける派
・幼い頃からシチューをご飯にかけて食べていたから普通だと思っていた。
・シチューとカレーの具材が変わらないから。
・ご飯との相性を考えて濃いめに作っているので、最後までおいしく食べられる。
かけない派
・ご飯よりもパンとの相性がいいので、別々に食べている。
・汚くなるのがイヤだし、なにより貧乏くさい。
・シチューはスープ料理だから味が薄いので、ご飯に合わない。
中立派
・かけてもかけなくてもおいしい。
・家庭によって食べ方は自由。
など、様々な意見があり、平行線をたどったままになっています。
シチューは野菜や肉類、海鮮類を出汁やソースで煮込んだ煮込み料理です。
シチューとスープの線引きは今も曖昧な状態となっており、メインで出される場合はトロッとした濃厚な煮込み料理となっており、前菜として出される場合はさらりとしたアッサリ風味のスープ料理となります。
おそらく、レストランなどで出されるシチューはパンとの相性を考えて作られているため、さらりとしたあっさりシチューとなる可能性が高く、家庭でシチューを作る場合はカレーのようにトロッとした濃厚なシチューになるため、ご飯との相性が抜群なのではないかと思います。
クリームシチューはご飯との相性をしっかり考えて日本で誕生したシチューなので、パンでもご飯でもおいしく食べることができます。
まとめ
冬の定番メニュー「シチュー」のご飯にかける・かけない論争は今後も続くかと思います。
しかし、余ったシチューをクリームコロッケやアイタルカレー、クリームパスタなどにアレンジするのであれば、ご飯にかけてもかけなくても同じなような気がします。
今までシチューをかけて食べなかった方は1度かけて食べてみる、かけて食べていた方はパンと一緒に食べてみるなど、お互いの食べ方で1度食べてみてはいかがでしょうか。
きっと新しい世界が広がるかと思います。
※「温かい食べ物特集ページ」を設置しました。こちらのバナーからご覧下さい。