特に3月から4月にかけて見頃を迎える桜を眺めながらのバーベキューやゴールデンウィークに野山へ赴き、自然を肌で感じながら美味しい空気と食べ物を食べるのは気持ちが良いものです。
また、9月から11月に見頃を迎える紅葉や銀杏を眺めながらバーベキューを行ったり、降り積もった雪の中で温かいバーベキューを食べるのもなかなかのものです。
さて、そんなバーベキューですが、皆さんはバーベキューが終わったあとの炭の後片付けや余った炭をどのように扱っていますか?
長年バーベキューを行っているベテランの方ならば、どのように処理を行えば良いかご存知だと思いますが、今年初めてバーベキューを行うという方は正しい処理の方法を知らないと大事故を招く危険性があります。
そこで、今回はバーベキューの際に余った炭の処理方法や次回のバーベキューで再利用する方法をご紹介したいと思います。
バーベキューで使用した余った炭の正しい処理方法とは?
BBQ / ranpie
楽しかったバーベキューが終わり、後片付けを行う際、初めてバーベキューを開催した方が悩むのが「炭の処理」です。
初心者の方でやってしまいがちなのが、炭を川や土の中に捨てたり、コンロの中に水を入れて消しちゃう方法です。
「炭は木で出来ているから土に還るでしょ?」と思われがちですが、炭はダイアモンドと同じく炭素で構成されており、自然界に存在しておりますが、常温の空気や水の作用を受けず、一般的な薬品にも侵されないため、一般的な木とは異なり、自然界で分解されることはありません。
また、バーベキューで使用した炭に残った火が山火事の原因になる場合もありますので、川や土に埋めるのはご法度です。
「じゃあ、コンロの中に水を入れて、消しちゃえばいいんじゃない?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、バーベキューコンロの中で燃えている炭に向かって水をかけると、急激な冷却によって大量の水蒸気が上がり、大事故に繋がる危険性があります。
ですので、炭を自然に還したり、いきなり水をコンロに入れるのは絶対に避けてください。
で、バーベキューで使用した余った炭を処理する方法は、いくつかあると思いますが、今回は代表的な2つの方法をご紹介します。
炭を鎮火させる方法
炭は正義 / Norio.NAKAYAMA
①水で消す方法
バケツに水を注ぎ、バーベキューコンロからひばさみで1つずつ炭を取り出して火を消して行く方法です。1つ1つ消して行くので、時間がかかりますが、確実に鎮火させることができるのでビニール袋へ入れて持ち帰ることができます。
②火消し壷で消す方法
炭を1つ1つ鎮火させるほど時間が無いという場合は、火消し壷というアイテムを購入しておくとたいへん便利です。火消し壷とは、名前の通り「火を鎮火させる壷」です。
壷のなかにひばさみを使って1つ1つ炭を入れてゆき、蓋をするだけで内部の酸素が無くなり、自然に鎮火が行われるという画期的なアイテムです。
火が消えた炭は、バーベキュー会場に置いてゆかず、必ず自宅へ持ち帰って各自治体のルールに従って捨てるようにしましょう。また、炭専用の捨て場を設けているバーベキュー会場ならば、しっかり鎮火されていることを確認後、そちらに捨てるのも良いでしょう。
炭の再利用は可能なの?
炭火 fire / ume-y
バーベキューで使用した炭ですが、実は正しく保管することで、再利用することができます。
1度使用した炭を「消し炭」と言い、軟質の炭で、非常に火が付きやすいという性質を持っていることから、次回以降のバーベキューの際に火種として活用することができます。
特に備長炭などの固めの炭は、燃え尽きるまでしっかりとかたちを留めておくことができるので、再利用に向いている炭だと言われています。
「鎮火の際に水に濡らしちゃった」という方もご安心ください!たとえ水没させたとしても天日干しにして、しっかり乾かせば消し炭として再利用することが可能ですので、ゴミに出さず、自宅に持ち帰ったら天日干しにして乾かしておきましょう。
ただし、炭はどんな炭であっても湿気に弱いため、火消し壷で鎮火した消し炭はそのまま壷の中で保管し、未使用の炭は乾燥材を入れた袋に入れて保管するようにしましょう。
まとめ
今回はバーベキューの際に使用した炭の後片付けや再利用の方法についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
バーベキューに使用する炭には、黒炭・成形炭・オガ炭・備長炭などがございますが、それぞれ着火のしやすさや燃焼時間、火力が大きく異なります。また、消し炭として再利用をお考えの方は炭を購入する際、かたちが残りやすいものを選ぶようにしましょう。
これからバーベキューを始めようとお考えの方は、まず炭選びから始めると良いでしょう。