中国から伝った野菜の1つである「チンゲン菜(青梗菜)」はスプーンのような大きな葉が幾重にも重なった葉野菜です。
淡い緑色をした茎は肉厚で広く、存在感のある葉は青々とした緑色をしており、柔らかな曲線を描いた可愛らしい形状をしています。
チンゲン菜は歯切れの良いシャキシャキした食感と熱を加えたことによって風味が穏やかになり、甘みがグッと増します。
そのため、炒めものやスープなどに用いられることが多く、さらに幅広い料理に用いることが出来るのでたいへん重宝されています。
また、1年を通してスーパーやデパートに並んでいるため、旬の時期が分かりづらいですが、9月から1月にかけて最も美味しい時期となっています。
様々な料理に用いられるチンゲン菜ですが、いったいどのような栄養素が含まれているのかご存知ですか?
そこで、今回はあまり知られていないチンゲン菜に含まれる栄養成分のご紹介とチンゲン菜の栄養素を最大限引き出した絶品料理をご紹介したいと思います。
中国ではお馴染みのチンゲン菜に含まれている栄養成分とは?
青梗菜の炒め物 / snak
チンゲン菜はカボチャやほうれん草、ニンジンなどと同じ緑黄色野菜の1つです。
中国原産の野菜は青々とした緑色をしているのが特徴であり、その鮮やかな葉の部分にはビタミンAと葉緑素がたっぷり含有されています。
また、ビタミンCも豊富に含まれているので、免疫力の向上や動脈硬化などの生活習慣病の要因となる活性酸素を除去することが出来ます。
また、チンゲン菜には骨や歯を強化する成分であるカルシウムや体内に溜まった老廃物や水分を体外へ排出し、体内の塩分濃度を調節する作用を持つカリウムなどといったミネラル類も含有されています。
これらの成分はチンゲン菜100gあたりにどのくらい含まれているかというのを下記にまとめてみました。
・カロリー:9Kcal
・水分:96g
・食物繊維:1.2g
・カロテン:2000μg
・葉酸:66μg
・ビタミンC:24mg
・カリウム:260mg
・カルシウム:100mg
・鉄:1.1mg
他にもビタミンB1、B2をはじめ、ビタミンEやビタミンK、パントテン酸やリン、マグネシウムなども含有されています。
チンゲン菜に含有されている栄養成分で特に注目したいのがβカロテンです。
チンゲン菜に含まれるβカロテンは、なんとピーマンのおよそ6倍であり、抗ガン作用及び免疫機能を活発にさせる効果があります。他にも視力維持や呼吸器官を保護する役割なども担っています。
チンゲン菜の栄養成分を最大限引き出すことが出来る調理法とは?
小型の青梗菜炒め / ayustety
優れた効果や効能を有するチンゲン菜のパワーを最大限引き出すには調理方法にもこだわると良いでしょう。
チンゲン菜には、カロテノイドの1種であるβカロテンや美容と健康に絶大な効果を発揮するビタミンCやE、鉄分にカルシウム、葉酸などがたっぷり含まれています。
これらの栄養成分を余すことなく摂取するにはチンゲン菜を適切に調理する必要があります。
チンゲン菜は油との相性が良く、炒めものにして召し上がるのが良いでしょう。
さらに豚肉や鶏肉などのタンパク質と共に摂取されることでチンゲン菜の栄養成分の吸収率をアップさせることが出来ます。
もし、チンゲン菜をおひたしにしたいとお考えの方は、栄養素が逃げないよう蒸し焼きにするとチンゲン菜の栄養成分が外へ流れ出すのを最小限に抑えることが出来ます。
チンゲン菜のオススメレシピをご紹介!
チンゲン菜のオススメ調理方法をご紹介したところで、チンゲン菜を使った夏にオススメの1品をご紹介します。
チンゲン菜はトマトと共に摂取するとビタミン類の相乗効果によって免疫力向上や抗ガン作用を得ることが出来ます。
そして、チンゲン菜にもトマトにもカロテンやビタミンCがたっぷり含まれているので健康だけではなく、優れた美容効果も得ることが出来ます。
では、「チンゲン菜とトマトの煮浸し」の作り方をご紹介します。
材料
・チンゲン菜 150g
・トマト 90g
・水 100cc
・めんつゆ 大さじ1杯
作り方
①チンゲン菜は茎の部分を2cm幅にカットし、葉の部分はひと口大にカットします。
②トマトは櫛形の8等分にカットしておきましょう。
③鍋に水を注ぎ、沸騰させます。
④沸かした湯にチンゲン菜の茎部分を投入し、火が通ったのを確認したら葉の部分を投入し、混ぜ合わせます。
⑤めんつゆを加え、よく混ぜたらトマトを加えます。
⑥トマトを加えて軽く混ぜ合わせたら、蓋をし、蒸らしてゆきます。
⑦程よく蒸らしたら完成です。
※トマトは煮崩れしやすい食材ですので、トマトを加えてからは素早く調理を行うようにしましょう。
チンゲン菜の旬は秋から冬にかけてですが、夏バテにも優れた効果を発揮するので、もしスーパーやデパートでチンゲン菜を見かけたら、チンゲン菜とトマトの煮浸しを作ってみてはいかがでしょうか?