ですが、実は熱中症対策は暑さが厳しくなる前のゴールデンウィーク明けの5月6日頃から行わなければ間に合わないということをご存知ですか。
熱中症とは、高温の環境によって体内の水分が失われ、電解バランスが乱れることで正常な体温調節が行われず不調を引き起こすことです。
しかし、最近では気温20度とやや涼しい場所であっても湿度80%以上のジメッとした環境の場合、汗が正常に分泌されず熱中症を引き起こしたり、冷夏であっても25度から32度へと急激な気温の変化が現れると熱中症になることが明らかにされました。
そこで、今回はこまめな水分補給に最適な体内の電解バランスを整えることができる熱中症対策にオススメのドリンクの作り方とレシピをご紹介したいと思います。
熱中症対策にオススメのドリンクとは?
Mr.Blue Sky / Takashi(aes256)
通常ヒトは、体温が上昇しても発汗や皮膚温度を上昇させることで体内に溜まった熱を放出することができるようになっています。
特に気温の高い日は、気付かないうちに汗をかいている場合が多いため、こまめな水分補給はとても重要です。
ですが、コーヒーや紅茶などカフェインが含まれている飲み物やビールや焼酎などのアルコールが含まれている飲み物は利尿作用を持っているので、飲用すると体内の水分がどんどん排泄されてしまい、より熱中症になりやすい状態となってしまうので、カフェインやアルコールを含む飲料で水分補給を行うのは控えましょう。
では、熱中症対策にオススメのドリンクとは、どのようなものがあるのでしょうか。
熱中症対策にオススメのドリンクは、甘酒・麦茶・そば茶・ルイボスティー・スポーツ飲料・水などになります。
ですが、ヒトは汗をかくと水分と共にナトリウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラル類やビタミンCやビタミンB郡などの水溶性のビタミン類も同時に失われるため、水分補給する際はこれらの栄養素も同時に摂取しなければなりません。
しかし、市販のスポーツ飲料は糖分がたっぷり含まれていたり、ナトリウムの含有量が多い場合があったり、水に至ってはミネラル類やビタミン類が含まれていないため、熱中症対策にオススメのドリンクとは言えません。
熱中症対策を行うならば、体液よりも低い浸透圧である「ハイポトニック飲料」を摂取することがポイントとなります。
ハイポトニック飲料は、大量に摂取しなくても素早く体内に吸収されるため、速やかに水分補給を行うことができるというメリットがあります。そのため、長時間屋外で作業しなければならない社会人の方や運動部に所属している学生などこまめに水分補給が出来ない環境に置かれた方にオススメのドリンクです。
熱中症対策にオススメのハイポトニック飲料レシピ!
Amazake(甘酒) / kawanet
体液よりも浸透圧が低く、少量でも速やかに体内へ吸収される熱中症対策にオススメのハイポトニック飲料ですが、どのような飲み物がハイポトニック飲料と呼ばれているのでしょうか。
ハイポトニック飲料の代表的な飲み物といえば、甘酒です。
甘酒には酒粕を溶かして甘味をプラスしたものとお米と米麹を混ぜて醸したものの2種類ありますが、熱中症対策に効果があるのは、お米と米麹で作られた素朴な味わいを持つ甘酒になります。
甘酒には、熱中症予防に必要な水分・塩分・糖分がバランスよく含まれており、栄養価も高く、消化も良いのでオススメの飲み物です。また、水溶性のビタミンB郡や必須アミノ酸なども豊富に含まれているので、別名「飲む点滴」とも呼ばれています。
今は甘酒といえば、冬の飲み物というイメージが強いですが、昔の人々は夏に甘酒を飲んで、夏バテや熱中症を予防していたと言います。
では、最強のハイポトニック飲料「甘酒」の作り方をご紹介します。
ステンレスボトルで作れる簡単甘酒レシピ
材料
・ごはん:300g
・米生麹:300g
・水:900cc必要な道具
・1.5リットル以上のステンレスボトル
・おたま
・鍋
・温度計作り方
①1.5リットル以上のステンレスボトルに熱湯を注いで温めます。②鍋にごはんを入れたら、水を加えて60度まで温めます。
③60度になったら火を止め、麹を加えます。
④温度計を使って、鍋の温度が60度になった瞬間に火を速やかに止めます。
⑤事前に熱湯を注いで温めておいたステンレスボトルの中に④を入れます。
⑥温度計が60度から63度になっているか確認し、温度が低い場合は、再度加熱し直しましょう。反対に温度が高い場合は鍋に戻して温度を下げます。
⑦内蓋と外蓋をし、温度が下がらないように温かい場所で10時間から12時間発酵させます。
⑧煮沸消毒を行った保存容器へ⑦を移し替え、しっかり冷やしたら完成です。
甘酒をおいしく作るコツは、
1.お米に麹を加えたら、豆火にして60度以上に上げないようにすること。
2.ステンレスボトルで発酵中は55度から60度を保つようにすること。
3.同時に酵素を摂取したい場合は、冷やして飲む、もしくは、60度以下のぬるめの飲むこと。
米生麹が購入出来なかった場合、甘酒こうじを1袋用意し、手でしっかり揉み解して1つ1つバラバラにして使用するのがオススメです。ごはん・麹・水は「1:1:3」の割合で用意するのが基本ですので、米麹200gの場合は、ごはん200gと水600cc用意して作りましょう。
初めて麹を加える際は、必ず60度になった瞬間に火を止めましょう。麹菌は加熱し過ぎると死滅してしまいます。夏場に甘酒を作る際、発酵後は流水にさらすなどして急速に冷ましましょう。また、冬場に甘酒を作る際は、発酵中の温度管理にご注意ください。
手作り甘酒の賞味期限は冷蔵庫で最大1週間ですので、それまでには飲み切るようにしましょう。
もちろん、ハイポトニック飲料は甘酒だけではありません。
もう1つ子どもたちから大人気の100%グレープフルーツジュースを使ったオシャレでフルーツ味のおいしいハイポトニック飲料レシピもご紹介します。
100%グレープフルーツジュースを使ったハイポトニック飲料レシピ
材料
・100%グレープフルーツジュース:450ml
・食塩:3g
・水:1リットル作り方
①ペットボトルに全ての材料を入れて、しっかり混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしたら完成です。
オレンジジュースの好きという方は、100%オレンジジュースを400ml用意し、食塩3gと水1リットルを混ぜ合わせれば完成です。水はミネラルウォーターにしたり、食塩を天然塩にしたり、砂糖を黒砂糖にするなどアレンジを加えるとミネラルたっぷりのハイポトニックフルーツジュースが完成します。
もっと手軽に取りたいという方は、アミノバイタルウォーターやヴァームウォーターなどのスポーツ飲料もハイポトニック飲料ですので、ドラッグストアなどに立ち寄って購入してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は熱中症対策にオススメのドリンクレシピをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
熱中症を引き起こすと回復するまでに長い時間がかかってしまい、せっかくの夏が台無しになってしまいます。夏を満喫するためには、ゴールデンウィーク明けから早めの熱中症対策を行うように心掛けましょう。