もちろん、体を動かすだけが健康になることではありません。食生活を改善して健康な体を作ろうと考える人も、ここ数年でとても増えました。テレビでも健康的になれる食材を取り上げる番組が増えましたし、ネット、雑誌、書籍などメディアの健康に対する意識もものすごく高くなっています。
健康と言って連想されることは色々とあると思いますが、健康体のひとつのバロメーターになるのが血圧の安定ではないでしょうか。高血圧になると心筋梗塞や脳卒中といった病気になるリスクが高まります。食生活で高血圧を予防するには、何といっても減塩ですが、最近注目されているのがお茶を飲むことです。
なかでも、某飲料メーカーが胡麻の成分を配合した麦茶を販売するなど、麦茶が高血圧予防に一役買っているようなのです。今回は、麦茶がなぜ高血圧を予防するのか、そして麦茶には高血圧予防の他にどのような効能があるのかについて、お話ししていきたいと思います。
麦茶と高血圧の関係性
麦茶を漉す / yto
まず、「高血圧」とはどのくらいの値のことを言うのでしょうか。一般的には130mmHgを超えると「正常高値血圧」と呼ばれ高血圧の域に入ってきます。
では、高血圧の原因は何でしょうか。一番は塩分のとり過ぎです。塩分を摂取しすぎると、血液中の塩分濃度が上がらないように、水分で血液を薄める作用が働きます。薄めようとするために体内の水分が多くなり、血液の全体量が増えることで血圧が上昇します。これが高血圧の一つの要因です。
ここで麦茶が活躍する理由は、麦茶に含まれるピラジンという成分が血液をさらさらにしてくれることです。
また、高血圧のもう一つの要因にストレスによるイライラがあります。イライラするとノルアドレナリンという興奮性のホルモンが体内に分泌され、血管が収縮し、血圧が上がる仕組みになっています。
このイライラからくる血圧の上昇を抑えてくれるのが、GABA(ギャバ)というアミノ酸です。チョコレートに入っていることで有名な成分で、ノルアドレナリンの過剰な分泌を抑制し、血圧を上昇を抑えてくれる作用があるのです。
麦茶の他の効能とは
麦茶 Mugi cha / Richard Masoner / Cyclelicious
さらに、麦茶には血圧を下げるだけでなく、他にもいろいろな効能があります。ここでは4つほど挙げていきます。
一つ目は、抗酸化作用を持っていることです。体の中には活性酸素がありますが、この活性酸素が増えすぎてしまうと、体が「酸化」状態になり、活性酸素が健康な細胞を攻撃し、生活習慣病を引き起こす原因となります。麦茶のもつ抗酸化作用は、活性酸素の働きを抑えてくれるのです。
二つ目は、虫歯菌や歯周病菌の予防してくれること。歯磨きと麦茶で、歯周病予防ができるのは非常にいいですね。
三つ目は、胃粘膜の保護や糖尿病の合併症を防止してくれることです。確かに、麦茶は糖分が少ないですから、糖尿病になっていても安心して飲めますね。
最後は、麦茶は体温を下げる効能があること。今でこそ麦茶を一年中飲むようになりましたが、昔は夏の飲み物というイメージがありましたよね。昔の人は暑い時期には麦茶がいいことを知っていたのでしょう。
まとめ
今回は麦茶と高血圧の関係性と、麦茶が持つ効能に関してお話ししましたがいかがでしたでしょうか。私たちが普段何気なく飲んでいる麦茶、実はとても健康的な飲み物なのですね。健康的に過ごしていくために、麦茶を定期的に飲んでいくことをお勧めしたいです。