夏になると食欲が減退し、食卓には冷たくてちゅるちゅる食べられるそうめんや冷やし中華などが並ぶ回数が増えるかと思います。
特にそうめんは茹でるだけで簡単に作れる料理なので世の中の主婦や働く女性にたいへん人気がある料理でもあります。
しかし、そうめんは意外とカロリーの高い食材だということはご存知ですか?
そこで、夏の定番料理であるそうめんの知られざる歴史やカロリーなどについてご説明したいと思います。
そうめんの誕生秘話
そうめん / yoppy
夏の定番として知られるそうめんですが、いつ頃誕生した食べ物かご存知ですか?
そうめんは奈良県にある桜井市が発祥の地と言われています。
そうめんの歴史は意外と古く、奈良時代に唐の国から伝来したと言われています。
伝来した当時は、小麦粉ともち粉をこねまぜてロープ状にし、高温の油でこんがりと揚げたお菓子「索餅(さくもち)」として親しまれていました。
奈良時代が終わり、平安時代に入ると索餅を七夕の日に食べると急性伝染病や疫病にかからなくなると言われ、毎年七夕の日には索餅を食べていたそうです。
江戸時代に入ると、ロープ状の索餅が糸のような細くて長い食べ物へと進化し、細長くなったそうめんを毎年七夕の日に御裁縫の上達を願う女性たちの願いを込めてお供えしていたそうです。
現在私たちが食べているそうめんの形状になったのは近年のことで、それまで食べられていたそうめんとはかけ離れています。
また、現在そうめんは日本各地で製造されており、地方毎にその特色を生かした独特なそうめんが食べられるため、たいへん人気の料理となっています。
そうめんで太るって本当!?
そうめんといえば、麺とつけ汁、薬味で食べるヘルシーな料理に思われがちですが、実はとても太りやすい料理の1つだったのです。
その理由は、カロリーの高さです。
そうめんの材料は中力粉と呼ばれる普通小麦です。
そこへ塩水を注ぎ込み、固まるまで練り混ぜます。そして、十分に熟した生地を腕ほどの太さへカットしたら、生地をよじりながら細長く引き伸ばして行きます。
その細長く伸ばす工程で油を用いているため、そうめんの表面には油で被覆加工が施されているのです。
ですから、乾麺のそうめん100g(1人前)のカロリーはおよそ356Kcalあり、これはご飯2杯分のカロリーに匹敵するほどです。
また、そうめんの食べやすさも1つの要因となっています。
そうめんは細長くてツルツルと食べる料理です。そのため、咀嚼回数が減少し、満腹中枢が刺激されないため、なかなか満腹感が得られません。
満腹感が得られないと人間はどんどん食事の量が増えて行き、結果1人で3人前食べていたなんてことも少なくありません。
そうめんの太りやすさはこれだけではありません。
そうめんの材料は小麦です。そうめんは炭水化物の塊のようなものなので、そうめんを食べる際はビタミンB群やクエン酸などの栄養素が必要不可欠です。
しかも、炭水化物を過剰に摂取してしまうと疲労物質である乳酸や肥満の要因である脂肪に変換され、慢性的な疲労感と燃焼しにくい内臓脂肪が付いてしまう危険性があります。
極め付けは、そうめんの食べ方です。
そうめんは水分が多い食べ物なので、身体を冷やす効果があります。
人間は身体が冷えると代謝が悪くなり、血液の流れも滞ります。
結果、代謝が悪くなったことによって太りやすい体質へと変化してしまう可能性があるのです。
太らないそうめんの食べ方とは?
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しかし、そうめんで減量した方もいらっしゃいます。
日本で人気の女性歌手である倖田來未さんはそうめんを食べて10Kg減量したことでも有名です。
彼女がそうめんを食べて減量することができたのには理由があります。
まず、そうめんを食べる際に用いるつけ汁を冷たいものから温かいものへと変更することです。
冷たいつけ汁は代謝を悪化させるため、温かいつけ汁で召し上がるようにしましょう。
しかし、これだけでは意味がありません。そうめんの主成分である炭水化物をエネルギーに変換させる食材が必要です。
炭水化物をエネルギーに変換させる栄養素はビタミンB1とB2、アリシン、クエン酸です。
ビタミンB1とB2を含む主な食材は豚モモ肉や豚ヒレ肉、枝豆、卵などです。
アリシンを含む主な食材はニラやニンニク、ネギなどです。
クエン酸を含む主な食材はお酢、梅干し、レモンなどです。これらを用いた料理があります。それは「炒素麺(ちゃーそうめん)」です。
ゴーヤや豚肉、卵に玉ねぎ、にんにくなど炭水化物をエネルギーに変換させる食材がたっぷり詰まっているため、優れたダイエット料理と言えます。
まとめ
そうめんは食欲の無い夏場には最適な料理の1つです。
しかし、炭水化物の食品ですので太りやすく、しかも油で被覆加工されているため、高カロリーな食材です。
炭水化物をエネルギーに変換し、なおかつ満腹中枢を刺激してあげることが出来れば、そうめんを食べても太らなくなります。
是非、今年の夏はそうめんを賢く食べて健康で美しいボディを手に入れましょう!