秋に入ると、気になるのが「お月見」ですね。
1年で満月を見ることができるのは、12~13回と言われています。中でも「中秋の名月」と呼ばれる、この時期の満月は特別視されていますよね。
2015年は9月27日が中秋の名月です。
今回は意外と知られていないお月見に関する常識をたっぷりご紹介したいと思います。
中秋の名月が毎年異なるのは?
DSC_9979 / contri
2015年の中秋の名月は9月27日ですが、前年度の2014年は9月8日でした。では翌年の2016年はいつ頃かと言いますと9月の15日になります。
中秋の名月は先ほどもご説明しましたが、陰暦の8月15日の月を表しているので多少ずれてしまいます。
また、中秋の名月が必ずしも満月とは限りません。旧暦では1日目を「新月(朔)」から始まります。しかし、月と地球の軌道は楕円を描いて移動しているため、新月から満月になるまでには平均で14.76日ほど必要となります。
ですので、陰暦の8月15日に満月が見られる確率は低くなっています。
中秋と仲秋の違いとは?
お月見を調べると「中秋の名月」と「仲秋の名月」と2通りの記述を見かけるかと思います。
では、この「中秋」と「仲秋」にはどういった違いがあるのでしょうか。
中秋とは、太陰暦を基にして作られた暦(通称:陰暦)にあたる8月15日のことを指します。
仲秋とは、秋の季節となる7月から9月までの3か月間のことを表しており、陰暦の8月の別称です。
中秋の名月とは、秋の丁度真ん中に当たる月日のことを指しており、陰暦の8月15日を表す際は「中秋」という言葉を使うのが適切です。
仲秋は、陰暦の8月を表す言葉です。そのため、春ならば2月、夏なら5月、冬は11月に「仲」という文字を春夏秋冬の前に付けて使用します。
現在では「名月」とは「満月」を指すことが多くなり、「仲秋の名月」という言葉を使用することも多くなりました。
中秋の名月とお月見団子
お月見 / sor
旧暦の毎月15日は十五夜と呼ばれており、その中でも8月15日は中秋の名月として団子や栗、芋などを神酒と共に供え、芒や秋草の花を飾って美しく輝く月を祭っていました。
また、貴族の間では、月明かりの下で盛大な宴を催し、詩歌を詠んで楽しんでいたと言います。
お月見団子が丸い理由は、お月見団子の純白でコロコロした形状を月に見立てているためであり、豊作祈願や収穫祝い、様々な事柄への結実、そして健康と幸せを表現するためにこのかたちとなっています。
お月見団子は十五夜にちなんで一寸五分(およそ4.5cm)のサイズで作ると縁起が良いと言われています。
ですが、綺麗に真ん丸なかたちを作ってしまうと死者の枕元にお供えするための枕団子となってしまうので、お月見団子を手作りする際は少しだけ潰すことをオススメします。
また、地域によってはお団子をお供えする中秋の名月ではなく、里芋などを供える芋名月を行っていた地域もあり、その名残として細長い形状のお団子に餡子を付けた団子をお供えする場合もあります。
他にも旧暦の9月13日に枝豆を供える豆名月や栗を供える栗名月などもあります。
さらに月見団子の記事はこちらから↓
⇒ お月見団子の数はいくつ用意したら良いの?もうすぐお月見♪