日本では年に2度お世話になっている方への感謝の気持ちを込めて贈り物をする風習があります。1度目は6月から8月にかけて贈られるお中元、2度目は11月から12月にかけて贈られるお歳暮です。
お中元は年度の折り返し地点ということで「上半期はお世話になりました。下半期もよろしくお願いいたします。」という意味を込めて贈るものですが、お歳暮は「今年度はお世話になりました。来年度もよろしくお願い致します。」という意味を込めて贈るものですので、お中元よりもお歳暮の方がたいへん重要な行事となっています。
そんなお歳暮ですが、いつどのタイミングで贈れば良いのか、どのくらいが相場なのか、どういった品物を贈れば良いのか悩むかと思います。
今回はそんなお歳暮の謎を1つずつ解消してゆきたいと思います。
お歳暮を贈る時期
obviously not mine …. / titanium22
日本では古来より年に2度ご先祖様の霊をお迎えし、お供え物をする御霊祭りが行われており、分家から本家、嫁ぎ先から実家、使用人から雇い主へとお供え物をするのがルーツとされています。
そのため、贈る側は新たな年を迎える際に必要となる日本酒やお餅、乾物・数の子・塩鮭など日持ちする食品を贈っていたそうです。現在では、お世話になった方への感謝の気持ちを込めて贈るギフトとなっており、贈る品物も贈る方の趣味趣向に合わせた品物を贈るのが一般的となっています。
お歳暮を贈る時期ですが、一般的には12月13日から贈り始めるのが良いと言われていますが、12月は何かと忙しい時期でもあるため、早い地域では11月末日から届きはじめ、遅くても12月20日までには届くように贈るのが良いとされています。
また、豪雪などで配達が遅れそうな場合は翌年の1月6日の正月の松の内までに「御年賀」として贈る方法もございますが、この場合は先方へ贈答時期を逃してしまったことを詫び、同時に年明けに御年賀として贈らせて頂くことを伝えるのが社会人としてのマナーとなっています。
お歳暮の相場価格
お歳暮の相場価格ですが、安過ぎても高価過ぎてもいけません。その理由は、安過ぎては相手先に失礼ですし、高価過ぎてしまうと気を遣わせてしまうからです。
また、贈り先によって相場価格が異なるため、注意が必要です。
お歳暮の平均相場は年齢問わず3000円から5000円となっています。
ですが、貴方自身の人生を大きく変えた大切な存在の方には5000円から10000円の品物を贈るのがオススメです。
お歳暮で贈ると喜ばれる品物とは?
お歳暮で貰った真澄 (MASUMI, SAKE) / inazakira
お歳暮を贈る際、どういった品物を贈ろうか悩む方も多いのではないでしょうか。
洗剤やタオルなど日用品を贈る方も大勢いらっしゃるかと思いますが、出来れば贈り先の方に心から喜んで頂ける品物を贈りたいですよね!
お歳暮を頂いた方が非常に困ったお歳暮として、趣味趣向に沿わない食品や雑貨類、賞味期限の短い食品などが挙げられており、今では好きなものが購入出来る商品券やギフト券、カタログギフトなどが人気を集めています。
しかし、親しい間柄ならば商品券やカタログギフトなど淡泊なお歳暮でも良いかもしれませんが、会社の上司や取引先の方に贈るのであれば、やはり品物が一番です。
お歳暮で最も人気の高い品物は、冬の味覚である蟹やフグといったちょっぴり高価な海産物や肉類やハム類がたいへん人気があります。また、20代・30代・60代以上の男性にはビールや日本酒などのアルコール飲料がたいへん人気があります。
これらの飲食物は、大勢で食べることが出来るため、家族や親戚が集まるご家庭にはたいへん人気の高いお歳暮商品となっています。
小さいお子様がいらっしゃるご家庭では、ソフトドリンクやスイーツ、フルーツなどを贈ると良いでしょう。
お歳暮やお中元を贈る際、絶対にやってはいけないことがあります。それは、「4」や「9」といった縁起の悪い数字や語呂を持つ品物を贈ることです。
例えば、櫛や植物、ハンカチ、刃物、履物類に時計や文房具、下着といったものは絶対に贈ってはいけません。
もうすぐお歳暮のシーズンになります。社会人としてお歳暮のマナーをしっかり守り、清々しい新年を迎えましょう。