料理好きな方ならばご存知かもしれませんが、実はこれら3つのスイーツはほぼ同じ材料が使われており、分量も大差がありません。
そこで、今回は子どもたちから質問されても答えられるよう、ここでクッキー・ビスケット・サブレの違いをご紹介したいと思います。
クッキー・ビスケット・サブレは同じ焼き菓子じゃないの?
Homemade cookies / hiropiro.
お中元やお歳暮などの贈答品、バレンタインやホワイトデーなどのプレゼントとして大活躍のクッキーは、北米から伝わった焼き菓子です。元々クッキーは「小さなケーキ」という意味を持つ中世オランダ語「Koekje」と呼ばれていたのですが、北米にて英語派生し「Cookie」と呼ばれるようになりました。
日本では、「糖煎餅」と呼ばれており、英語圏以外では「ビスケット」と呼ばれています。また、フランスでは「プチフール」、ドイツでは「ゲベック」などと呼ばれており、クッキーは国によって様々な名前で呼ばれ、親しまれています。
ビスケットとは、「Biscuit」というフランス語から命名された焼き菓子です。日本語に訳すと「2度焼いた」という意味になります。元々ラテン語の「Biscoctus panis(2度焼いたパン)」という堅パンのことを指しており、本来は軍隊や航海のために考案された保存食だったそうです。
さらに、フランスではビスキュイの仲間として「サブレ」と呼ばれる焼き菓子も存在し、サブレの方がクッキーやビスケットに比べて軽やかな食感を持っているため、サックリとした食感が愉しめると人気があります。
では、クッキーやビスケットに似ている焼き菓子「クラッカー」はどうなのでしょうか。
クラッカーもまた、ビスケットの仲間であり、軽食素材や乾パンの代わりとして軍隊食に活用されています。
クッキー・ビスケット・サブレの材料の違いとは?
2-11 バレンタインクッキー / neco
クッキーやサブレ、クラッカーなどはビスケットの1種であることがお分かり頂けたかと思います。
ですが、より細かく違いをご説明すると、クッキーやビスケット、サブレなどの違いは、外見の手作り感・糖類と油脂の割合・イーストや酵素の有無によって分けられています。
クッキー
手作りクッキー / june29
ビスケットの1種のクッキーは、温かみのある手作り感を感じられる外見をしています。
また、糖類と脂肪分の合計が40%を超えているのも特徴です。日本では、ビスケットよりもクッキーの方が高級に感じる傾向があり、材料はほぼビスケットと同じなのですが、ビスケットよりもバターや鶏卵の比率が高くなっています。
クッキーはアレンジの効く焼き菓子ですので、ドライフルーツやナッツ類などを入れて個性を出すこともできます。
ビスケット
Marie Biscuit / Dick Thomas Johnson
クッキー・サブレ・クラッカーなどほぼ全ての焼き菓子の総称であるビスケットは、ハードタイプとソフトタイプの2種類に分けられています。
クッキーと区別するために、糖分と脂肪分の合計が40%未満であることが条件となっています。そのため、日本ではハードタイプをビスケット、ソフトタイプをクッキーと呼んでいます。ビスケットは焼いた際に膨らみ過ぎるのを予防するため、生地に穴を開けてから焼くのが特徴となっています。
サブレ
hiyoko sable / ひよこサブレ / Kanko*
サブレは特に規定が無く、クッキーと同じ比率で作られています。ですが、クッキーはバターを生地に練り混ぜて作られるのに対し、サブレはパイやタルトの生地を作るように、材料を最初に冷やしておいてからバターを細かくし、砂糖や粉類、卵黄を手で摺り混ぜて1つにまとめてゆくため、クッキーとサブレでは作り方が大きく異なります。
そのため、サブレは食べた時にサックリとした軽やかな食感が楽しめるのです。
クラッカー
クラッカーに挟んで食べる / maraigue
ビスケットの1種であるクラッカーは、イーストや酵母を使って生地を発酵させて作られている焼き菓子です。軽やかな食感を持っているため、サブレが好きな方はクラッカーを好きなのではないでしょうか。
イーストや酵母を使用しない以外は糖分を全く入れていないという特徴があります。そのため、ビスケットの中では甘さ控えめとなっています。
まとめ
今回はクッキー・ビスケット・サブレの違いについてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
クッキーは口当たりが良く、サックリとした食感を持つ焼き菓子であり、ビスケットはしっかりした歯ごたえを持った焼き菓子です。
それぞれに個性があり、皆魅力的なお菓子ですので、この機会にクッキー・ビスケット・サブレを食べ比べ、お好みの焼き菓子を見つけてみてはいかがでしょうか。