みょうがといえば、昔から「茗荷を食べると物忘れをする」と言いますが、これは自分の名前を覚えることができない周梨槃特 (すりばんどく)という男性の物語が由来となっており、全くの迷信です。
実際、みょうがの香り成分には、脳をリラックスさせてスッキリさせる作用があることが明らかにされており、夏の暑さでぼーっとしてしまいがちな頭をシャキッとさせてくれる素晴らしい野菜なのです。
さて、そんな茗荷ですが、天麩羅や炒めもの、浅漬けに甘酢漬けなど様々なシーンで活躍しており、とっても万能な野菜でもあり、この夏みょうがを食べて暑い夏を乗り切ろうと思っていらっしゃる方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回はみょうがを長期間保存する正しい保存方法と保存期間をご紹介したいと思います。
みょうがの正しい保存方法とは?
Young leaves of Myoga ( Japanese ginger) | 茗荷の若葉 / over_frost
みょうがは、本土から沖縄県にかけて自生している多年草であり、しょうがの仲間です。
古くから親しまれているみょうがですが、食用として用いているのは、主に日本のみとなっており、その他の国では、あまり食べられておりません。
みょうが生産量日本一を誇る高知県では、みょうがをハウス栽培している農家の方も多く、通年を通して市場に出回っておりますが、6月から10月頃にかけて旬を迎え、夏に収穫されたものを「夏みょうが」、秋に収穫されたものを「秋みょうが」と呼び、秋みょうがの方がぷっくらとした大きいサイズのものが多いそうです。
さて、丁度旬のシーズンを迎えた“みょうが“ですが、この時期に大量に購入して長期間日持ちさせることはできるのでしょうか。
みょうがの長期保存方法
みょうがを長期間保存する場合、冷凍保存がオススメです。
まず、みょうがに付着した汚れをキレイに洗い流し、キッチンペーパーなどで水気をしっかり拭き取ります。
後日、刻んだ状態で使用したいという方は、この時点で刻んでおきましょう。丸ごと保存したい場合は、そのままの状態で構いません。そして、密閉容器もしくは密閉袋へ入れ、内部の空気を抜きながら封をします。
冷凍したみょうがを使用する際は、自然解凍で構いません。
みょうがを冷凍する際の注意点ですが、冷凍したものを解凍すると、どうしてもベチャっとなってしまいます。そのため、みょうがのシャキシャキ感は失われてしまいます。
その点のみご注意ください。
通常の保存方法
お昼に購入したみょうがを夜まで保存したいという方は、冷蔵保存が良いでしょう。
スーパーやデパートなどで購入したみょうがは、そのまま冷蔵庫で保存しても問題ありませんが、よりフレッシュな状態で保存したいときは、パックからみょうがを取り出し、湿らせたキッチンペーパーでくるりと巻いて、上からサランラップを巻く、もしくは、密閉袋へ入れて保存するのがオススメです。
冷凍保存ではなく、冷蔵保存で長期間保存したい!
みょうがのシャキシャキ感を残しながら長期間保存したい場合、密閉容器などに水を張り、その中へみょうがを入れます。そして、2日から3日おきにみょうがの浸かっている水を交換しましょう。
こうすることで、比較的長期間みょうがをフレッシュな状態で保存することができます。
ただし、水に浸けることでみょうがに含有されている栄養素や風味が損なわれてしまう危険性もございますので、ご注意ください。
みょうがの保存期間はどのくらい?
japanese ginger / [cipher]
みょうがを湿ったキッチンペーパーなどで包んで冷蔵保存した場合、最大で5日間、水に漬け込んで保存した場合は最大10日間保存することができます。
また、冷凍保存した場合は最大で1ヶ月から2か月ほど日持ちさせることができるのですが、どの方法を用いて保存しても日数が経過するごとにみょうがの香味が損なわれてゆきますので、出来る限り早めに使用した方が良いでしょう。
風味を損なわず長期間保存したいというのであれば、甘酢漬けや塩漬けにするのがオススメです。
特に塩漬けは、半年から1年間の長期保存が可能ですので、是非お試しください。
まとめ
今回はみょうがを長期間保存する正しい保存方法と保存期間をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
みょうがには「花みょうが」と「みょうがたけ」の2種類ございますが、普段私たちが目にしているのは「花みょうが」であり、「みょうがだけ」は宮城県・京都府・群馬県など限られた地域でしか栽培されておらず、ほとんど市場に出回ることがありません。
今回ご紹介させて頂いたみょうがの保存方法は、花みょうがをメインとしておりますので、機会がございましたら、みょうがたけの保存方法もご紹介できればと思います。