現在、柚子は1年を通して市場に出回っているため、明確な旬の時期が分かりづらくなっておりますが、青柚子は8月のみ、黄柚子は11月から1月ごろに旬を迎えます。青柚子は果皮が青く果汁が少ないのに対し、黄柚子は果皮が黄色くて果汁が豊富なのが特徴です。
ところで、柚子といえば、香りと風味を楽しむ果実という印象をお持ちの方も大勢いらっしゃるかと思いますが、柚子をメインとするジャムやゼリー、ジュースなどに利用するのもオススメです。
さて、脇役から主役まで幅広い場面で活躍している柚子ですが、1年のうちで最もおいしいと言われる旬の時期に大量購入した柚子をより長く楽しむためには、冷凍と乾燥どちらの保存方法がオススメなのでしょうか。
今回は柚子の保存方法でオススメなのは“冷凍”と“乾燥”どちらが良いのかについてご紹介します。
柚子を冷凍保存する方法
ゆず / yto
旬の時期を迎えた柚子は、とてもフレッシュで爽やかな香りと酸味を持っており、ほんの少しお料理や飲み物に加えるだけで、高級料亭のような上品で風味豊かなお料理や飲み物へと変身させてくれます。また、柚子の果皮もお菓子などの香り付けに用いることができるため、たいへん重宝します。
ですが、柚子の命とも言える香りを維持した状態で保存するのは、とっても難しいことであり、とにかく香りを逃さないように密閉することが重要となります。そのため、柚子を冷凍保存する際は、ジップロックフリーザーバッグなどの密閉袋を利用することがポイントになります。
では、柚子の香りを逃さない冷凍保存方法をご紹介します。
冷凍保存方法
①小さい柚子は2等分、大きめの柚子は4等分にカットします。
※小さいものはカットせずに丸ごと保存することが可能です。②カットした柚子を空気に触れないように、サランラップで個包装してゆきます。
③包んだ柚子が重ならないように1つずつジップロックフリーザーバッグなどの密閉袋に入れて行きます。
④内部の空気をしっかり抜き、封をしたら冷凍庫に入れます。
冷凍保存した柚子を解凍する際は、自然解凍してから使用しましょう。果汁のみを使用する場合は、ギュッと柚子の果皮を捻るようにして絞るのがコツです。
また、果皮のみ使用したい場合は、少し室温に置いてから黄色い部分をすりおろす、もしくは、そぎ切りにし、スライスして使用する場合は、少し室温に置き、包丁の入る固さにまで柔らかくなったら、スライスして凍った状態で利用します。
柚子を乾燥保存する方法
/ titanium22
黄柚子は乾燥させることで、独特の酸味と苦みがギュッと濃縮され、うま味が強まると言われています。ですが、乾燥させるまでに少々時間が掛かるため、あまりメジャーな保存方法ではありません。
では、柚子を乾燥保存する方法をご紹介します。
黄柚子の乾燥保存方法
①柚子の表面をしっかり洗い、水気を拭き取ります。
②2mmから3mmほどの厚さでスライスしてゆき、クッキングシートを敷いたざるの上に重ならないようにキレイに並べ、天日干しにします。
※天気の良い日ならば、1日でカラッカラに乾燥します。③煮沸消毒を行った密閉容器に乾燥剤を入れ、カラカラに乾いた柚子を入れて保存します。
乾燥保存した柚子は、気候や保存環境によっても異なりますが、常温で1週間ほど日持ちさせることが可能です。
乾燥させた柚子を料理に使用する際は、調理前に水に浸しておくと柔らかくなりますが、クラッカーにモッツアレラチーズを乗せ、味噌とオリーブオイルを合わせた中なかに、ちぎった乾燥した柚子を加えてしっかり混ぜ合わせ、モッツアレラチーズの上に乗せたチーズとドライ柚子のカナッペは、お酒のお供にオススメです。
まとめ
今回は柚子の保存方法についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
よく柚子の表面に無数の傷が付いていることがありますが、実は柚子の樹には鋭いトゲが生えており、風が吹くと果実がトゲに触れてしまい、傷が付いてしまうのです。ですが、柚子の表面に傷が付いていても品質に問題はありませんのでご安心ください。むしろ、柚子を選ぶときに最も注意しなければならないのは、農薬です。
柚子を購入する際は、無農薬のものを購入するようにし、どうしても無農薬のものが購入することができない場合は、出来る限り減農薬・防腐剤不添加のものを選ぶようにしましょう。