ジャガイモが煮崩れしてしまう原因は、細胞と細胞をくっつける接着剤のような役割を果たしている「ペクチン」が加熱されることで分解され、細胞同士をつなぎ止める働きが弱まったことで起こる現象です。
ペクチンは80℃以上になると分解されやすくなり、100℃を越えるとペクチンの分解が早まるため、圧力鍋で肉じゃがやカレーなどを作ってしまうとジャガイモが煮崩れしやすくなります。
煮崩れを防ぐためには、煮込む前に油で炒めたり、梅干しを入れて煮込むと改善されると言われていますが、ジャガイモにもいろいろなタイプがあり、これらの方法で改善されるかと言われると確実とは言えません。
そこで、今回は煮崩れしないジャガイモの品種は存在するのかについてご説明します。
煮崩れしないジャガイモの品種は存在する?
potatoes / cotaro70s
ジャガイモといえば、男爵やメークイン、きたあかりなどの品種が有名ですが、他にもアイノアカ・インカのひとみ・ヨナ・レッドアンデス・ロザンナ・シンシア・ドロシー・ムサマルなど様々な種類があります。これだけたくさんの種類があると煮崩れしない品種のジャガイモも存在しそうですよね。
しかし、確実に煮崩れしない保証のあるジャガイモの品種は現段階では存在しませんが、煮崩れをしにくい品種ならばたくさん存在します。
煮崩れしにくいジャガイモの品種は、
・とうや
・メークイン
・インカのめざめ
・インカのひとみ
・ノーザンルビー
・シンシア
・はるか
・インカルージュ
・キタムラサキ
などが挙げられます。
男爵イモは?
イカの塩辛と男爵イモのバター焼き / regvn
スーパーやデパートなどでよく見かける男爵は、加熱するとやや煮崩れしやすいので、カレーなどの煮込み料理よりもコロッケやマッシュポテトなどに用いるのがオススメです。
ただ、どうしても男爵を使って煮込み料理を作りたいという場合は、加熱時間を工夫すると煮崩れを防ぐことができると言われています。
男爵やスタールビー、シャドークイーンなどやや煮崩れしやすい品種のジャガイモの場合、水から煮込み始め、60℃から70℃をキープした状態で煮込み、10分ほど経過したら火を少し強めて煮込むことで煮崩れを起こしにくくなるそうなので、品種によって加熱時間や温度に注意しながら煮込み料理を作るのがポイントとなります。
まとめ
今回は煮崩れしないジャガイモの品種についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
完璧に煮崩れしないジャガイモの品種は現段階では存在しないため、煮崩れをしにくい品種を購入し、加熱時間や温度に注意しながらシチューやカレー、おでんなどの煮込み料理を作るようにしましょう。