ですが、実際にスーパーで購入した砂抜き済みのあさりを調理してみると、“ジャリジャリ”とイヤな食感がして、まったくおいしくなかったという方もたくさんいます。
実は、あさりの砂抜きを完璧に行ってから販売してしまうと、あさりの鮮度が落ちてしまうため、ある程度の砂抜きしか行われていません。
そこで、今回はあさりの砂抜きを短時間で行う“時短テクニック”をご紹介します。
あさりの砂抜きを短時間で終わらせる方法「50℃洗い」とは?
あさりの砂抜きにかかる時間は、あさりの状態や砂抜きを行う環境などにもよりますが、だいたい3時間ほどかかります。
そのため、道が混んでいて潮干狩りで獲ったあさりを砂抜きする時間が無いときや、夕方のタイムセールであさりを安く購入したときなど、どうしてもあさりを当日に食べたいときは、3時間も砂抜きを行っている時間はありませんよね。
そんなときは、あさりの砂抜きと塩抜きを、わずか15分で同時にできてしまう画期的な時短アイディア「50℃洗い」を活用するのがオススメです。
あさりの砂抜きと塩抜きを同時に終わらせる50℃洗いの手順
生きていました。 / sota-k
[必要なもの]
・あさり
・50℃前後のぬるま湯
・温度計
・平たいバットと底上げ用の網[手順]
①平たいバットにあさりを乗せる底上げ用の網をセットします。②温度計を使って、水を50℃前後まで沸かします。
③網の上に、あさりが重ならないように注意しながら並べてゆきます。
④あさりがすっぽりと浸かるまで、ぬるま湯を注ぎ入れます。
⑤そのまま15分ほど放置します。
⑥あさりを取り出し、流水で貝同士をゴリゴリと擦り合わせて、しっかりと洗ったら完了です。
[注意点]
・あさりの表面には、泥などの汚れや食中毒の原因となる雑菌がたっぷりと付着していますので、必ず調理前に貝同士をゴリゴリと擦り合わせて、汚れをキレイに洗い落としてください。・この方法で砂抜きと塩抜きを行ったあさりは、必ず当日中に食べ切るようにしましょう。
・あくまで短時間で砂抜きと塩抜きを終わらせる方法ですので、完璧に砂抜きが成功するわけではありません。
短時間で終わらせるための工夫
調理しました。 / sota-k
短時間であさりの砂抜きと塩抜きを同時に終わらせることができる「50℃洗い」ですが、いくつか注意しなければならないことがあります。
①ぬるま湯の温度は、必ず50℃前後を保つこと。
短時間であさりの砂抜きと塩抜きを終わらせるためには、45℃以上55℃未満のぬるま湯を使用してください。
45℃以下のぬるま湯を使用してしまうと、雑菌が繁殖しやすくなり、55℃以上のぬるま湯を使用してしまうと、あさりに火が通ってしまい、砂抜きと塩抜きが完了する前に死んでしまいます。
なお、あさりは52℃以上になると、火が通りやすくなりますので、お湯の温度は「50℃ぴったり」をキープできるように、足し湯と足し水の準備をしておくと良いでしょう
②汚れがひどいときは、こまめにお湯を取り換えること。
あさりの表面に付着している汚れがひどいときは、こまめにお湯を取り替え、すぐにかき混ぜてください。それでも汚れが落ちない場合は、2回までぬるま湯を使用後、3回目は水を浸かって汚れを落としてください。
そのまま冷蔵しても、あさりの細胞は死にませんので、旨味成分や栄養分を保つことができます。
まとめ
今回は、短時間であさりの砂抜きと塩抜きを同時に終わらせてしまう時短テクニック「50℃洗い」についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
もし、温度計がお家に無い方は、沸騰したお湯に同量の水を加えることで、45℃~50℃前後のぬるま湯が完成します。
あさりを食べたくても、仕事や勉強で忙しくてなかなか食べることができない一人暮らしの社会人や学生、潮干狩りから帰る途中、道が混んでいて、あさりの砂抜きをする時間が無いとお困りのパパやママは、是非この機会に50℃洗いにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
50℃洗いをすることで、旨味成分が増幅し、あさりの身もふっくらと仕上がると言われていますが、否定的な意見やクチコミも多数報告されており、失敗も多いため、あくまで急いでいるときの応急処置として、活用するのがオススメです。