“秋の味覚の王様”と称される「松茸」は、7月から11月ごろに旬を迎えるキノコ類で、日本を含む東アジアを原産地としています。
日本で収穫されている松茸は、主に長野県・岩手県・岡山県の3県であり、特に長野県は“国産松茸の聖地”として有名です。
松茸といえば、1本あたり数千円という破格の値で販売されておりますが、なぜ松茸だけ高値で取引されているのか気になりますよね。
そこで、今回は松茸の価格が高い理由についてご説明したいと思います。
松茸の価格が高い理由とは?
松茸 / shibainu
独特の芳香を持つ松茸は、今から1000年以上前には既に食べられていたそうで、当時は現在のように高級キノコではなく、庶民の味として誰でも気軽に食べることが出来たと言います。
なぜ、松茸が高級品となってしまったのでしょうか。
その理由は、1955年から1973年に起こった急激な経済成長が原因だと言われています。この当時、日本国内では各地で森林伐採や人口増加などによって松茸が生えるアカマツ林が減少し、生産量が短期間で激減してしまったのです。
松茸はホンシメジなどと同じく菌根菌であり、地面から生えるキノコなのですが、近くに菌根菌を必要とする樹木が無いと成長することができず、さらに、樹木も菌根菌が無ければ成長することができないという「相利共生関係」にあります。
菌根菌は樹木の根に絡みついて栄養源を与え、樹木も菌根菌にある種の栄養源を与え、互いに助け合って成長してゆくのです。
松茸の場合、そのお相手がアカマツ (寒冷地ではエゾマツ・ツガ)であり、アカマツが消えれば松茸も消えてしまいます。このような相利共生関係にあるものを人工的創り出すことは非常に困難であるため、松茸の価格が必然と高くなってしまうのです。
松茸の生育条件とは?
20070927_京都玩第五天_056_錦市場_松茸 / macglee
また、松茸は極限られた条件下でのみ生育することができるキノコでもあります。
その条件とは以下の通りです。
1.アカマツの林齢
2.傾斜や尾根の向き
3.日当たり
4.土壌微生物の量
5.立木密度
6.腐植層の量
7.アカマツの細根の密度
8.母岩の種類
9.雨量
10.気温
11.湿度 など
最低でもこれだけの条件が揃わなければ松茸は生育することができません。
しかし、アカマツの伐採や林道の整備、大気汚染などの環境問題によって国産松茸の収穫量は年々減少しており、現在販売されているほとんどが中国や韓国、カナダなどの海外産となっています。
海外産の松茸は香りが弱いため、国産ものよりも若干価格が控えめですので、松茸を食べてみたいという方にはオススメかもしれませんね。
まとめ
今回は“秋の味覚の王様“こと「松茸」が高値で取引されている理由や人工栽培についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
松茸の香りに含まれているマツタケオールとケイ皮酸メチルには、食欲増進・消化酵素の分泌促進・抗ガン作用があることが明らかにされており、健康に良いとされています。しかし、海外産の松茸は香りが弱いため、人工栽培の松茸が誕生するまでは、高級な国内産の松茸を食べて実りの秋を楽しみましょう。
ハムスター松茸のネタは、虚構新聞という冗談サイトに掲載された、2009年のウソ記事ですよ。
真に受けて、変な伝え方をすると、皆が勘違いし迷惑ですね。
まあ、ネットの情報なんて、この程度の信頼性しかありません。
気をつけましょう
ハム太郎さん
コメントありがとうございました。ご忠告ありがとうございます。
当該部分を削除しました。今後もよろしくお願いします。