スイカの原産国であるアフリカでは、紀元前5000年頃には既に栽培が行われていたという記録が残っており、10世紀に中国へ伝わり、16世紀後半に日本へやってきました。
現在では日本の夏を代表する野菜の1つとして、多くの日本人から愛されています。
今では大玉すいか・小玉すいか・黄色すいか・でんすけ・太陽すいか・入善すいかなど様々な品種のスイカが熊本県や千葉県、山形県を中心に積極的に栽培されており、なかでも大戦後の日本で開発された種なしスイカは、生産に手間がかかり甘みが少ないことから当初は人気がありませんでしたが、近年糖度の高い種なしスイカが開発され、今では幼いお子様がいらっしゃるご家庭や高齢者の方々に人気のスイカとなっています。
さて、そんなスイカですが、なんとスイカ生産者の方々によって、スイカの更なる消費拡大を願い、7月27日を「スイカの日」と制定しました。
ここで1つ疑問があります。
それは、なぜスイカの生産者の方々は、7月27日をスイカの日としたのかということです。7月27日は、スイカの語呂合わせにもなっておりませんし、スイカとなんら関係が無いように思えます。
そこで、今回は7月27日をスイカの日とした由来やワケをご紹介し、皆さんがお持ちのスイカの日の疑問を解消して行きたいと思います。
7月27日がスイカの日の由来やワケとは?
スイカ / yosshi
7月27日といえば、1976年にロッキード事件で当時総理大臣を務めていた田中角栄氏が逮捕された日であり、「政治を考える日」でもあります。
なぜスイカ生産者の方々は、7月27日をスイカの日を制定したのでしょうか。
7月27日をスイカの日とした由来は、スイカが最も美味しくなる季節が7月から8月であること、そして、スイカの縦縞模様が「綱」に見えることから、綱 (つな)=27の語呂合わせから、7月27日をスイカの日としたのです。
今では縦縞の入ったスイカが一般的となっていますが、縞模様の入ったスイカが出回るようになったのは昭和の初め頃からであり、それまではボウリングの玉のような黒一色の無地皮のスイカだったそうです。
スイカの優れた効果や効能
スイカ / akira yamada
スイカの国内生産量第1位は熊本県ですが、スイカの購入量日本一は新潟県となっています。
新潟県は国内有数のスイカの名産地であり、「新潟すいか」や「八色スイカ」など様々な品種のスイカが生産されています。また、毎年8月には南魚沼市にてスイカの食べ放題イベント「八色スイカまつり」が開催されており、多くのスイカ好きが集まるビックイベントとなっています。
新潟県民をはじめ、大勢の日本人から愛されているスイカには、夏野菜であるキュウリやトマト、ナスなどと同じく身体を冷やす作用があり、水分がたっぷり含まれておりますので、脱水症状や熱中症、夏バテなどを防ぐことができます。
さらに、強力な抗酸化作用を持つリコピンは、なんとトマトの1.4倍含有されており、動脈硬化などの生活習慣病やシミやしわの生成を抑制し、老化を予防することができます。
スイカには、皮膚や内臓の膜組織の維持や免疫力向上に必要なβカロテンやスーパーアミノ酸と呼ばれる「シトルリン」による精力増強作用及び血流改善、ホルモンバランスの正常化、育毛促進、むくみと冷え性の改善などに効果を発揮します。
もちろん、スイカには健康効果だけではなく、女性に嬉しい美容効果もたっぷり含まれており、ビタミンAやリコピン、ビタミンCによる美肌・美白効果や食物繊維による便秘解消、毛髪及び爪の健康維持、乾燥や肌荒れと言った肌トラブルの改善、そして、1日1食スイカに置き換えればダイエット効果も得られます。
良いこと尽くしのスイカですが、1点注意しなくてはならないことがあります。
それは、油との相性が悪いことです。
スイカの主成分は水分であり、その含有量は90%を越えています。「水に油」ということわざがある通り、スイカと油を含む食べ物は相性が悪く、消化不良を引き起こしてしまいます。
スイカには優れた健康と美容効果が含まれておりますが、油との相性は悪いので、頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
まとめ
今回はスイカの日についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
スイカには優れた栄養素がたっぷり含まれておりますので、今年のスイカの日は栄養満点なスイカを食べて、火照った身体を冷ましながら、健康と美容維持に努めてみてはいかがでしょうか。