そんなあさりの姿を見て、現在広島県や島根県など日本各地であさりの数を増やすために放流などの対策が行われており、ゆっくりではありますが徐々に数が増えていると言います。
また、あさりは日本だけではなく、朝鮮半島や台湾、フィリピンなどの沿岸にも生息しており、なんと今では欧州やアメリカの西海岸などにも移殖され、日本に輸入されています。
日本に生息しているあさりは、3月から4月、9月から10月頃になると産卵を行うのですが、なかでも3月の中頃に迎える春の大潮の際はあさりの好時期に入るため、日本各地で潮干狩りが行われます。
ですが、地域によっては産卵の回数や時期が異なりますので、潮干狩りに参加される方はご注意ください。
これから旬を迎えるあさりを潮干狩りでたっぷり獲ったら、少しでも長く味わえるように長期保存しておきたいですよね!
そこで、今回はあさりを冷凍保存と冷蔵保存した場合の保存期間をご紹介したいと思います。
あさりの冷凍保存方法と保存期間
焼き大あさり (grilled Japanese littleneck Manila clam) / norio_nomura
あさりを保存する際、必ず行わなければならないのが「塩抜き」と「砂抜き」です。
砂抜きとは、あさりが海水と共に吸い込んでしまった砂粒を吐き出させるための工程です。一方、塩抜きはあさりの体内に溜まっている塩分を取り除くための工程です。
まとめると、砂抜きはジャリジャリとした嫌な食感を取り除くため、塩抜きは調理する際の塩分を控えるために行われる工程です。
必ずあさりを冷凍する際は、面倒かもしれませんが、塩抜きと砂抜きを行ってから保存するようにしましょう。
では、あさりの冷凍保存方法をご紹介します。
①塩抜きや砂抜きを行ったあさりを用意し、真水を使って殻をこすり合わせるように表面をしっかり洗って汚れを取り除きます。
②キッチンタオルやペーパーなどであさりの水気をよく拭き取り、金属製のトレーに重ならないようにキレイに並べて冷凍庫へ入れます。
③数時間後、冷凍庫からあさりを取り出し、凍ったあさりを密閉袋へ入れて、内部の空気をしっかり抜き取り、再び冷凍庫へ入れて保存します。
1度冷凍するのは、急速な冷凍によってあさりの風味が損なわれるのを防ぐためです。
もちろん、スーパーやデパートなどで購入したあさりを冷凍保存する際にも使用できますので、大量にあさりを購入された方は是非お試しください。
冷凍保存したあさりの保存期間は1ヶ月から6か月と言われていますが、できれば30日以内に食べ切ってしまった方が無難です。その理由は保存期間が長ければ長いほどあさりの風味が損なわれるからです。
もしも大量のあさりを3、4日で消費するのが難しいという方は、密閉袋に保存を開始した日付を記載し、冷凍保存しておきましょう。
あさりの冷蔵保存方法と保存期間
あさり汁 / norio_nomura
あさりを冷蔵保存する場合、砂抜きを行ってから保存するようにしましょう。
では、あさりの砂抜き方法及び冷蔵保存方法の2つをまとめてご紹介します。
①水を1リットル用意します。
※水道水を使用する場合は1度沸騰させてカルキ(塩素)抜きを行うか1晩外に置いておきましょう。沸騰させた水を使う場合は、必ず常温まで冷ましてから使用してください。②大きめのボウルに水1リットルと食塩30gから35gを入れます。
食塩を入れる理由は、あさりが生息している海水の塩分濃度に近い状態にするためです。水と食塩の比率は「水100ccに対し、食塩3g」が基本となっています。あさりの量によって水や食塩の量を調節してください。③あさりの頭が出る程度の食塩水を作ったら、あさりを入れてゆきます。
④ボウルの上に新聞紙をふわりと被せ、野菜室で保存します。
野菜室の方が、温度が高いため、あさりの生活環境に近いので冷蔵庫よりも野菜室の方が適していると言われています。
あさりを冷蔵保存する場合の保存期間ですが、最大で4日ほど保存することができるそうですが、出来れば1日から2日以内に消費するのが好ましいです。
あさりを冷蔵保存している際、口が大きく開いているものが居たら、それは残念ながら死んでしまっているので、すぐに捨ててしまいましょう。また、調理中に口が全く開かない場合も死んでしまっている可能性が高いので食べずに捨てるようにしてください。
まとめ
今回はあさりの冷凍保存と冷蔵保存方法に関する保存期間をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
これから旬を迎えるあさりを最後までおいしく召し上がれるよう、正しく保存し、春の味覚を堪能しましょう!