けれど、子どもたちからは『親父くさい』『呑兵衛っぽい』と言われ、奥さんからは『あなた以外、誰も食べない』『冷蔵庫内のスペースが狭くなる』と厄介もの扱いされてしまい、沖漬けを作りたくても作れないお父さんもたくさんいます。
そこで、今回はイカの沖漬けの魅力と作り方についてご紹介します。
イカの沖漬けとは?
イカの沖漬けとは、イカ釣り船に漬けダレを持ち込み、釣り上げた新鮮なイカをタレのなかに放り込んで作る漁師めしです。
この料理のポイントは、釣り上げたばかりの活きの良いイカを漬けダレに入れ、イカに海水ではなく醤油を吸わせることで、内側から味をしっかりと付けてゆく料理ですので、イカが苦しんでいる様子を見ると、心が苦しくなってきますが、おいしい沖漬けを作るためには必要な工程ですので、ここは心を鬼にして、グッと我慢しましょう。
イカの沖漬けには、ヤリイカやアオリイカを使うのが一般的ですが、“わた”の大きなスルメイカや可愛らしいホタルイカを使って作ることもできます。
イカの沖漬けはアレンジ次第でより美味しくなる!?
イカの沖漬けは、もちろんそのまま食べても美味しいのですが、工夫次第でより一層おいしくなり、お弁当や晩ごはんのおかずにもなります。
イカの沖漬けをさばいて、細く切ったら、ごはんの上に乗せたら、卵黄やキムチ、ネギをトッピングして「イカの沖漬けTKG」にしたり、さばいたイカの沖漬けのなかにもち米を入れて炊飯器で炊く「イカの沖漬けめし」、しっかりと下処理を行ったイカの沖漬けをオリーブオイルやニンニク、鷹の爪などと一緒に炒めて茹でたスパゲッティと絡ませれば、「イカの沖漬けペペロンチーノ」が完成します。
他にも、ホイル焼きやマヨ炒めなど、和・洋・中さまざまな料理へと変身させることができます。
イカの沖漬けが完成するまでにかかる時間は?
イカの沖漬けは、釣り上げた新鮮で活きの良いイカを特製の漬けダレのなかへ入れるだけのお手軽料理ですが、漬け込み時間によって染み込み具合が変わってきます。
漬け込み時間と味の関係
2時間~1晩ほど:イカの鮮度は高いが、浅漬け。
2日~3日ほど:鮮度は落ちるが内側までしっかりと漬けダレが染み込んでいる。
※漬け込み時間による味の変化は、あくまで目安です。
イカの沖漬けを作る際、1つ注意しなければならないことがあります。
イカにはアニサキスなどの寄生虫が棲みついていることが多いため、漬け込んだイカを食べるときは、イカを漬けダレから取り出し、内臓や骨などをキレイに取り除いてから、マイナス20℃の環境で24時間以上保管してから食べる、もしくは熱処理を行ってから沖漬けを作るようにしてください。
まとめ
イカの沖漬けは、そのまま食べても十分においしいのですが、漬けダレに出汁や唐辛子などを加えたり、醤油に日本酒を加えてひと煮立ちさせた漬けダレに付けるなど、自己流でアレンジすることができます。
また、食べる直前に柚子などの柑橘類を搾りかけて臭みを和らげたり、パスタやイカめしなどにアレンジしてしまうのもオススメです。
沖漬けの食べ方を工夫することで、家族からの反応も大きく変わり、これまで以上に楽しい食事の時間を過ごせるようになりますので、是非この機会にイカの沖漬けを作って、家族や友人に振る舞ってみてはいかがでしょうか。