ナスといえば、京都の賀茂ナスや京山科ナス、滋賀の杉谷ナスや高月丸ナス、香川県の三豊ナスなどの栽培地域によって伝統野菜となっていたり、ローザンビアンカやトンダ・ビアンア、ゼブラなどの宝石のように美しい品種など様々なナスが存在します。
ナスは、品種や栽培地域及び方法などによって若干旬の時期が異なりますが、どの品種も最もおいしくなる時期は7月から8月にかけてとなっており、無農薬のものほど歯触りも風味も良く、家庭菜園でナスを栽培する方も大勢いらっしゃいます。
老若男女から絶大な人気を誇るナスですが、いったいどのような効果や効能を持っているのか気になりますよね。
そこで、今回はナスが持つ優れた効果や効能と共に夏を乗り切るための野菜選びのコツをご紹介したいと思います。
ナスに含まれる栄養&気になる効果や効能!
Eggplant20140601 / ftomiz
6月から9月に旬を迎えるナスは、日本各地で栽培が行われており、サイズ・色・かたち・ヘタの色など多岐に渡ります。
日本で栽培が行われている茄子の品種は、現在170種類ほどと言われており、いかにナスが日本人に愛されているのかが分かります。
さて、そんなナスですが、主な成分は水分であり、他にビタミンKや葉酸、カリウムなどが含まれており、さらに、セロリよりも豊富に食物繊維が含有されているため、生体調整機能に優れている野菜と言われています。
ナスといえば、「なす紺」と呼ばれる色鮮やかな青紫色が特徴の夏野菜ですが、この色彩はアントシアニンの1種である「ナスニン」という成分によるものです。また、ナスのアクにはクロロゲン酸というポリフェノールの1種も含まれているため、生活習慣病や老化の原因となる活性酸素を除去する効果を得ることができます。
他にも抗炎症作用を持つプロテアーゼインヒビターや夏バテ防止に優れた効果を発揮するコリンなど健康と美容に優れた効果を持つ成分を含有しております。
また、ナスは油との相性がとても良いので、炒めものや揚げ物にして召し上がるのがオススメです。特にビタミンEを豊富に含んでいる植物性の油と共に摂取すると、相乗効果が得られ、ナスに含有されている栄養素を余すことなく摂取することができます。
ナスにはアクが含まれているので、カットしてすぐに水にさらすことで、アクが抜けてポリフェノールの酸化による変色を防ぐことができます。
ナスを漬物にする場合は、鉄釘や焼いたミョウバンを加えると、ナスニンの色彩が安定し、仕上がりが美しくなり、ナスニンの摂取量も増加しますので、ナスの漬物を作る際は、是非試してみてください。
夏を乗り切るための野菜選び!
pickles / なすの漬物 / Kanko*
ナスは、生活習慣病や老化予防、夏バテ防止、炎症や痛みを抑える効果や効能を持つ夏野菜のひとつですが、夏を健やかに乗り切るためには、いかに夏野菜を食生活にうまく取り入れられるかによって大きな差が生じます。
夏野菜の表皮といえば、赤や青紫、緑など色鮮やかなものが多く、とてもみずみずしく見えますよね。
実は、夏野菜は表皮に含まれる色素成分には太陽から降り注ぐ強烈な紫外線から身を守る働きがあり、さらに夏の暑さに耐えるために豊富な水分を蓄えています。
そして、夏野菜の防衛手段は、そのまま人間にとっても夏を健やかに乗り切るための栄養源となっており、夏野菜を上手く摂取することで、夏バテ知らずな身体を手に入れることができます。
ナスを使って夏を健康に乗り切りたいという方は、オクラやカボチャ、トマトなどと共に摂取するのがオススメですが、なかでもナス×ごま油の組み合わせは夏バテ予防に効果的と言われており、ナスによって、ごま油に含まれるビタミンEの吸収が促され、抗酸化力が強化され、生活習慣病や老化予防に優れた効果や効能を発揮します。
ですが、ナスは油を吸収しやすい性質を持っているため、大量に使用してしまうと肥満の原因となりますので、ご注意ください。
まとめ
今回はナスの栄養と効能&夏を乗り切るための野菜選びについてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
ナスは世界各国で栽培が行われており、茄子の生産量世界一の中国では烤箱版香辣烤茄子、茄子の原産国であるインドではナスを使ったチキンカレー、ナスの生産量第4位のエジプトではナスと挽肉のオーブン焼きなどその土地ならではのナス料理があります。
是非、この機会にナスを使った世界の料理を作って暑い夏を乗り切ってみませんか。