冬瓜は7月から9月にかけて旬を迎える夏野菜の1つです。
名称に「冬」という季語が含まれていますが、これは熟れると果皮が固くなり、冬まで保存が利くからだと言われています。
しかし、冬瓜は夏野菜の1つですので、冬まで持ち越すのは大変もったいない栄養成分がぎっしり詰まっている優れた野菜でもあります。
ですが優れた栄養成分を持つ冬瓜を夏だけではなく冬でも安定して摂取出来るよう、上手に保存する方法をご紹介したいと思います。
冬瓜の優れた栄養成分とは?
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冬瓜の主な成分は水分で出来ており、その含有量は95%以上と言われています。
とても低カロリーなうえ食物繊維やカリウムが豊富に含まれている食材ですので、ダイエット食材としてもたいへん人気があります。
冬瓜には他にもビタミンCも含まれているので、美容や健康維持に効果を発揮します。
では、具体的に冬瓜が私たちの身体にどのような効果・効能を与えるのでしょうか。
冬瓜の果皮・種子・果肉には優れた薬効があり、古くから漢方薬として重宝されてきました。
現在でも冬瓜の果皮や種子は薬として用いられており、高血圧や動脈硬化などを予防し、生活習慣病を防ぐ効果があると言われています。
また、豊富に含むカリウムには体内の塩分濃度を調節する働きや不要な水分、溜まった老廃物を体外に排出する作用があります。
そのため、むくみの改善や腎臓病の予防に効果があります。
特にカリウムが多く含有されているのが冬瓜の果皮ですので、むくみを解消したい方は冬瓜を皮ごと食べると良いでしょう。
他にも抗酸化作用のあるビタミンCによって免疫力を高め風邪にかかりにくくし、美肌効果や老化の原因となる活性酸素を除去する効果も得られます。
妊娠中の女性には嬉しい葉酸の含有されているため、積極的に摂取して頂きたい食材でもあります。
しかし、冬瓜は夏野菜ですので体を冷やす効果があります。
そのため大量に摂取してしまうと健康を害する危険性があるので、妊娠中の女性や冷え性の方などは冬瓜を摂取する際は加熱調理を行って召し上がると良いでしょう。
夏野菜の冬瓜を冬まで保存する方法とは?
红烧冬瓜 / jjgod
夏野菜である冬瓜は6月頃から収穫され、7月から8月あたりが最盛期となります。
しかし、優れた貯蔵性があるため、11月や12月頃でもスーパーやデパートの青果売り場に陳列していることがあります。
では、冬瓜を夏場に購入して冬まで保存させるにはどうしたらよいのでしょうか。
実は冬瓜の長期保存方法はとっても簡単です。
冬瓜をスーパーやデパートでカットされていない冬瓜を1つ購入します。それを冷暗所に置いておくだけです。
よく冷暗所に保存とありますが、冷暗所とはどういった場所を指しているのかご説明します。
冷暗所とは、温度変化がなく、常に一定の温度で保たれており、日光が当たらない温度の低い場所を指します。
夏場なら25度、冬場ならば15度が適温となります。
しかし、15度から25度の日光が当たらない場所となると冷蔵庫ぐらいしか思いつきませんよね。
ですが、冷蔵庫に冬瓜を丸ごと1つ入れるのはスペースも取りますし、正直邪魔に感じてしまいます。
そこで、冷凍保存をお勧めします。
冬瓜の冷凍保存方法
では冬瓜の冷凍保存方法をご紹介します。
まず、冬瓜を真っ二つにカットします。そして、冬瓜のワタと種子を丁寧に取り除き、果皮を厚めに剥きます。
冬瓜の果皮はスイカやメロン同様ぶ厚いため、薄く剥いてしまうと青臭さが出てしまうので、薄緑色の部分まで包丁を入れて剥いてゆきましょう。
真っ白な冬瓜の果肉のみになったら保存しやすい大きさにカットし、下茹でを行い、粗熱が取れたら空気が触れないように保存用の袋に入れて冷凍保存します。
冬瓜の果皮やワタ、種子は食べることが出来ますので、捨てずに浅漬けや炒め物スープなどに加工して食卓に並べましょう。
まとめ
冬瓜には大丸冬瓜や長冬瓜など様々な種類があります。
ですが、どの冬瓜も同じ方法で保存することが出来ますので、ご自身が好きな冬瓜を購入して保存しましょう。
また、冬瓜は余すことなく食べられる万能食材です。
江戸時代の書物「和歌食物本草」の中でも「冬瓜は、霜ふりて後食すべし」という記述があります。
冬瓜は熟れると独特の粉を果皮の表面に纏います。これは冬瓜が食べ頃ですよという合図を知らせてくれるためのものですので、農薬ではありませんのでご心配はいりません。
古くから日本人の健康を支えてくれている冬瓜を食べて暑い夏や寒い冬を乗り切りましょう!