アワビは、なんと縄文時代のころから食用とされてきた海の幸であり、日本の食文化を語るうえで、欠かせない存在ではあるものの、乱獲や環境の大きな変化などによって、漁獲量は減少傾向にあり、特に天然のアワビは非常に貴重な存在として、高値で取引されています。
そのため、
・旬のアワビをお手頃な価格でお取り寄せしたものの、量が多すぎて当日中に食べ切ることができない
・新鮮なアワビの食感や風味を残しながら、日持ちさせる方法は無いのだろうか
など、『少しでも高級食材のアワビを長く味わうための保存方法はないものか』とお考えの方も、たくさんいます。そこで、今回は旬を迎えたアワビを少しでも長く日持ちさせるための保存方法をご紹介します。
アワビの保存方法
アワビを少しでも長く日持ちさせるためには、
・アワビに適した水温
・アワビの生息地域の塩分濃度
この2点に注意して保存することが大切です。
アワビの保存方法
[必要なもの]
・あわび
・新聞紙またはキッチンペーパー
・天然塩
・水
・ボウルなどの容器[手順]
①水道水300mlを用意し、カルキ抜きを行います。②カルキ抜きを行った水に小さじ2杯(9g)の天然塩を加えて混ぜます。
③②で作った食塩水を新聞紙またはキッチンペーパーに含ませます。
④食塩水に浸した新聞紙などを軽く絞り、アワビを丁寧に包み込んでゆきます。
⑤アワビの殻を下へ向け、ボウルのなかに入れます。
⑥冷蔵庫の野菜室に入れて保存してください。
[注意点]
・保存するときは、必ずアワビの殻を上に、身を下に向けてください。・ボウルの上にラップをかけないようにしてください。
・アワビの身がヒタヒタになるくらいまで食塩水を用意しましょう。
・アワビは水温12.5℃~24.5℃を好むため、平均温度が8℃~10℃の野菜室で保存するのが適しています。
・最大保存期間は3日となります。
あわびのさばき方
保存したアワビをおいしく食べる前に、必ずアワビをきちんとさばいて準備をしておくことがポイントです。
あわびのさばき方
[必要なもの]
・アワビ
・タワシ
・塩
・貝剥き(スプーンやステーキナイフでもOK!)
・包丁
・軍手[さばき方の手順]
①タワシに塩をつけ、あわびの身の表面に付着した汚れやヌメリを取り除きます。②アワビの殻の薄い方から貝剥きを入れ、殻からあわびの身を剥がします。
※ステーキナイフを使う場合、殻と身のあいだにあるヒラヒラした部分を切り、アワビの中央にある貝柱を切り離したら、手を使ってアワビの身を殻から取り外してください。③手であわびの身から「くちばし(くち)」を取り除きます。
※ケガをしないように注意しましょう。心配な方は、キッチンバサミや包丁を使って取り除きましょう。④タワシに塩を付けて、アワビの身の裏側に付着している汚れやヌメリを取り除きます。
⑤殻に付いている肝を取り出し、肝から砂袋を切り取ってください。
※アワビの肝は、オスとメスでは色が違います。詳しくは「あわびの肝のさばき方とは」をご覧ください。⑥流水で塩を洗い落とす程度に水洗いし、水気とヌメリをサッと取ります。
⑦包丁を入れ、あわびの身からひもを切り取ってください。
まとめ
アワビの保存方法についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
冷蔵庫の野菜室で保存したアワビを食べるときは、食中毒などを防ぐため、お刺身などの“生”で食べるのではなく、ソテーや煮貝など加熱調理をしてから食べることをオススメします。